あいさつはどうして必要?

あいさつの意味

レストランやスーパー、コンビニなどでは、お客さまが店内に入ってきたら「いらっしゃいませ!」とあいさつをするのが常識となっています。
家庭でも「おはよう」や「おやすみなさい」などのあいさつをするのは当然のことですが、接客業の場でのあいさつには特別な意味があります。

まず、お客さまの目を見て店員があいさつするのには、防犯効果があります。
お客様の目を見ずに店員があいさつすると、「どうせ誰も見ていないだろう」と悪事を働く不審者はいるものです。
ところが、目を見てあいさつをすれば「顔を覚えられているのかもしれない」と警戒し、悪いことができなくなります。

また、大きな声で朗らかにあいさつしない店員は、お客さまの立場になってみれば、何を考えているのかわからない不気味な存在です。
「感じが悪い」「あいさつもしないなんて腹が立つ」とお客さまが感じ、お店に対してクレームがつけられるかもしれません。
このように、あいさつというのはお客さまとの大切なコミュニケーションの一つですので、従業員にはあいさつの重要性をしっかりと説かなければなりません。

あいさつの指導方法

接客業を一度もやったことないアルバイトなどは、あいさつをするのが「恥ずかしい」と思うことも多いようです。
私も初めてレストランでアルバイトをした時には、なかなか大声で「いらっしゃいませ」が言えず、ストレスを感じた経験があります。
しかし、お客さまにしてみれば正社員とアルバイトの区別はつきませんので、お店のユニフォームを身につけたらお店の顔としてあいさつをしなければならないことを、従業員には徹底させたいものです。

最初からいきなり大声で「いらっしゃいませ!」が言えない場合には、とにかくお客様の目を見て笑顔で、小声でもいいから「いらっしゃいませ」と言えるように教育をしましょう。
あいさつができたら、「今のあいさつ、良かったね」と声をかけてあげることも大切です。
あいさつも慣れが重要なので、褒めてあげることによって従業員も自信を得て働くことができます。

レジの自動化が進む中で、従業員によるお客さまへのあいさつは、商売を成功させるための大切な鍵となってきています。
従業員にあいさつの仕方を教えるだけではなくて、店長やマネージャーも率先して店頭に立ち、清々しいあいさつを実践してみせることも必要でしょう。
居心地の良い職場づくりをするためには、従業員同士の「おはようございます」「お疲れさまでした」といったあいさつを徹底させることも忘れてはいけません。
大声であいさつをするのが当然と思えるような、快適な職場環境作りに努めることも店長・マネージャーの役割です。