接客の80%がなくなる未来
スーパーマーケットやコンビニの会計はどんどん自動化が進んでいて、このままで行けば2030年には接客の80%は消滅すると予測されています。
実店舗での接客の自動化が進むということは、時間短縮と効率を高めるためには良い傾向と言えるでしょう。
例えばセルフチェックアウトシステムでは、セルフチェックアウト機でお客さまが製品を自分でスキャンし、支払いを行います。
店員にお金を払ってお釣りをもらう今までのプロセスがなくなることによって、列を減らし、支払いプロセスを迅速化できるのが自動化のメリットです。
大規模な店舗やショッピングモールであれば、自動化された案内ロボットを使用してお客さまを案内したり、特定の商品を紹介したりすることもできます。
それだけではなく、顧客が店舗に入ると、過去の購買履歴や好みに基づいてパーソナライズされたプロモーションや特典を提供するパーソナライズドオファーのサービスを提供することができます。
つまり、これまでは人間の店員が経験とカンに頼って行っていた作業が、すべて無人で行えるようになるわけです。
さらに、コンビニやスーパーなどで自動化が威力を発揮するのは在庫管理と補充の自動化の面です。
センサーやRFID技術などを使用して在庫のレベルを監視するようにすれば、製品が常に不足しないようにすることができます。
自動的に補充オーダーを生成することで、売り切れを減らし、在庫の効率を向上させます。
お釣り銭の間違いがなくなる、聞き違いのトラブルが防止できるなど、自動化によってもたらされるメリットはいくつもあります。
生き残る接客とは
いろいろとメリットの多い接客の自動化とはいえ、中には昔ながらの接客が生きながらえる業界もあるに違いありません。
生き残る接客というのは、人による接客が大切な分野に限られます。
良い接客というのは、情報を届けてくれて、案内をし、顧客に幸福感を与えてくれるものでなければなりません。
情報を届け、適切な案内をすることはロボットでもできますが、顧客に幸福感と満足度を与えてくれるのは人間の店員の領分です。
つまり、人間にしかできない接客術を身につけることが、今後の生き残る接客となっていくことが予想されています。
生き残る接客のポイントは、「共感接客」と「共振接客」、そして「共有接客」に集約されます。
お客さまの言葉を正しくヒアリングして、季節やその日のお客さまの気分にあった商品を勧めることができるのは人間だけです。
知識が豊富な店員であれば、口では言い表せないお客さまの漠然とした要求を把握して、より良い商品を提案することも可能です。
ただ単に要求されたものを売るのはロボットでもできますが、お客さまのアイディアを一歩掘り下げて提案できるのが生き残る接客と言えるでしょう。